✍ この記事を書いた人

半導体メーカー5年 → CAD設計13年目の現役製造業エンジニア。新卒で10社以上受験、内定取り消しも経験。中堅社員として消耗中。

就活生のころ、僕は履歴書の志望動機をこう書いていました。

「貴社は独自の技術で○○な製品を作っていて魅力を感じ〜」
「貴社のサービスは他と比べてとても充実していて魅力を感じ〜」

会社のHPを読み込み、IRを引っ張り、強みらしきキーワードを並べる。これで「よく調べたな」と思ってもらえる、と本気で信じていました。

結果、書類で何社も落ちました。

13年たって製造業の社内の仕組みを理解する立場になった今、当時の自分に一言だけ伝えるならこうです。

「会社を褒めるな。お前のことを語れ」

これだけで、履歴書の通過率も面接の手応えもまるで変わる。

この記事では、製造業の面接で本当に見られているポイントと、よく聞かれる質問5つの答え方を、自分の失敗と13年の経験をベースに整理します。

この記事でわかること

  • 「会社を褒める」志望動機がなぜ落ちるのか
  • 採用担当者が本当に知りたい「たった1つのこと」
  • 製造業の面接で頻出する質問5つと、それぞれの答え方
  • 13年目の視点:履歴書は「減点法」、面接は「加点法」
  • 落ちても落ち込む必要がない理由

結論:製造業の面接官は「あなたがどんな人か」しか見ていない

先に結論を書きます。

製造業の採用担当者が知りたいのは、自社の強みでも製品のスペックでもありません。

「この人が現場に入ったとき、チームとして機能するか」

――この1点だけです。

志望動機に会社の特徴を並べても、採用担当者は心の中でこう思っています。

「うん、知ってる。うちの会社だもん。で、あなたは何ができる人なの?」

会社を褒めるのは悪いことではない。ただ、それだけで終わると「HPを読んだ人」止まり

あなた自身のことが何も伝わらない履歴書は、書類選考の段階で落とされます。

僕がやった失敗:会社のHP情報を並べただけの志望動機

典型パターン「貴社は〜魅力を感じ〜」

新卒の就活で、僕はこのパターンを繰り返していました。

  • 「貴社は独自の技術で○○な製品を製造しており、その高い技術力に魅力を感じました」
  • 「貴社は地域に根ざした経営をされており、地元で働きたい自分の志望と合致しています」

体裁は整っている。日本語としても間違っていない。でも中身がない

この志望動機には「あなた」が1行も出てこないんです。会社の特徴を書いているだけで、「自分が何をしてきて、何ができるか」が入っていない。

採用側の本音:「知ってるよ、それ」

13年たって採用側の気持ちも分かるうようになった僕からすると、会社の強みを語られても、こちらは「知ってるよ」としか思わないのが正直なところです。

採用担当者はその会社に毎日出社している人間です。候補者がHPから拾ってきた情報をどれだけ並べても、新しい情報は何もない

聞きたいのは、会社のことではなく「あなたのこと」です。

正しい伝え方:「自分 → 貢献」の順番で書く

テンプレート

志望動機の構造はシンプルです。

「私は○○をやってきました(自分の経験)。貴社の○○に、その経験を活かせると考えています(マッチポイント)」

ポイントは主語が「私」から始まること。会社の特徴ではなく、自分のアピールから入る。

具体例(製造業向け)

❌ ダメな例:

「貴社は独自のCAD技術で業界トップクラスの設計力を持っており、魅力を感じました」

⭕ いい例:

「私は大学で機械設計を専攻し、卒業研究では3D CADを使った強度解析を行いました。貴社のCAD設計部門で、この経験を活かせると考えています」

違いは明確です。

ダメな例は主語が「貴社」。いい例は主語が「私」

採用担当者にとっては、後者のほうが圧倒的に「この人と話してみたい」と思えます。あなたがどんなスキルを持っていて、現場でどう動けるかが見えるからです。

「強みが何もない」と思う人へ

「自分にはアピールできる強みなんてない」と思う気持ちは分かります。当時の自分もそうでした。

僕が最終的に書いた志望動機のコアは、

「何事にも最後まで諦めず、粘り強く取り組めます」

――これだけです。華々しい実績ではない。でも自分の行動パターンを正直に書いている

内定を取り消された後の就活で、この一文が嘘でないことを実際に証明してきた自信があったから、面接でも堂々と話せました。

強みは「能力」だけじゃない。「性格」「行動パターン」「続けてきたこと」、なんでもいい。あなた自身の話をしてください。

製造業の面接でよく聞かれる5つの質問と答え方

新卒・中途を問わず、製造業の面接で頻出する質問を5つ挙げます。13年の現場経験と、採用に関わった立場から「面接官がどこを見ているか」も書きます。

① 「なぜものづくりに興味を持ったんですか?」

面接官が見ているポイント: 抽象論ではなく、具体的なエピソードがあるか

❌ 「子供の頃からものづくりが好きで…」(抽象的すぎる)

⭕ 「高校の技術の授業でラジオを組み立てたとき、自分で作ったものが動いた瞬間の感動が忘れられません」(具体的な原体験)

コツ: 「いつ・何を作って・どう感じたか」を1つだけ、具体的に話す。

② 「チームで何かを成し遂げた経験はありますか?」

面接官が見ているポイント: 製造業はチーム作業が基本。協調性と役割意識

❌ 「サークルで副部長をしていました」(肩書だけ)

⭕ 「文化祭の出店でメンバー8人の意見が割れたとき、全員のアイデアを表にまとめて投票で決めました。自分は裏方に回ることが多いですが、それが性に合っています」

コツ: リーダーでなくていい。「自分がチームの中でどう動いたか」を話す。製造現場はリーダーより「縁の下の力持ち」を求めていることが多い。

③ 「細かい作業や、正確さを求められる仕事に自信はありますか?」

面接官が見ているポイント: ライン作業・検査・測定などを想定して聞いている

❌ 「はい、得意です!」(根拠がない)

⭕ 「プラモデルが趣味で、1/72スケールの戦闘機を月に1体のペースで作っています。塗装の色ムラが気になって何度もやり直すタイプです」

コツ: 趣味でも日常の習慣でもいいので、「正確さにこだわった具体的な行動」を1つ出す。

④ 「残業や交替勤務について、どう考えていますか?」

面接官が見ているポイント: 正直さと覚悟。無理にOKと言わなくていい

❌ 「問題ありません!なんでもやります!」(面接慣れしていない印象)

⭕ 「交替勤務の経験はありませんが、規則正しい生活を心がけており体力には自信があります。慣れるまでの工夫があれば教えていただきたいです」

コツ: 嘘をつかない。経験がないなら「ない」と正直に言い、そのうえで前向きな姿勢を見せる。「なんでもやります」は、逆に何も考えていない印象を与える。

⑤ 【転職の場合】「なぜ前職を辞めた(辞めたい)のですか?」

面接官が見ているポイント: ネガティブな理由を他責にしないか

❌ 「上司のパワハラがひどくて…」「給料が安くて…」(他責に聞こえる)

⭕ 「前職ではライン作業が中心でしたが、もっと設計の上流に関わりたいという思いが強くなりました。貴社では試作から量産まで一気通貫で携われると伺い、志望しました」

コツ: 前職の悪口は1ワードも言わない。「前職で得たもの → でもこうしたい → だから御社」の流れで話す。

13年目の視点:履歴書は「減点法」、面接は「加点法」

13年会社に従事して分かったことがあります。

履歴書は「減点法」

正直に書くと、履歴書は「この人を落とす理由がないか」をチェックする減点法です。

  • 誤字脱字がないか
  • 志望動機が的外れでないか
  • 職歴に不自然な空白がないか

つまり、加点を狙うより減点を避けるほうが通過率は上がる。奇をてらった表現よりも、正確・簡潔・主語が自分。これだけで十分です。

面接は「加点法」

一方で、面接は「この人を採る理由を探す加点法」です。

  • 話し方が自然か
  • 質問に対して自分の言葉で答えているか
  • 一緒に働いたときのイメージが湧くか

製造業の面接は、「会話が自然にできる人」がいちばん強い

面接対策で暗記した台詞を読み上げる人より、たどたどしくても自分の言葉で話す人のほうが、現場に入ったときのイメージが湧くからです。

志望動機を進路担当の先生に添削してもらうのは否定しません。ただ、添削で「自分らしさ」がなくなるくらいなら、下手でも自分の言葉のまま出したほうが響く。これは13年間、面接のたびに実感することです。

落ちても落ち込む必要がない理由

最後に、就活・転職で落ちた人に伝えたいことがあります。

製造業の採用には、候補者の努力ではどうにもならない「ご縁」が確実に存在します。

  • 「今年は化学系を重点採用しよう」→ 機械系のあなたは対象外
  • 「今期は増員しない」→ どんなに優秀でも不採用
  • 「すでに同じスキルの人が内定した」→ 枠がない

落ちた = あなたの能力が低い、ではない。単に、そのタイミングでマッチしなかっただけです。

僕自身、内定を取り消された後の就活で規模10倍の会社に受かったのは、「たまたま機械系の枠が空いていた」という巡り合わせでした。能力が上がったわけではない。タイミングが合っただけです。

だから、落ちたら次に行けばいい。自分に合う会社は必ずあります

製造業の面接対策を効率化するために

面接対策は「1人で考える」より「誰かに聞いてもらう」ほうが10倍早いです。

転職エージェントに登録すれば、模擬面接や志望動機の添削をプロが個別にやってくれます。「自分の言葉で伝える」練習相手として使うのが賢い使い方です。

製造業に強いサービスを使えば、面接で何を聞かれそうかも事前に教えてもらえるので、準備の精度が段違いに上がります。

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まとめ|面接官が聞きたいのは「あなたのこと」だけ

  • 会社を褒めるのは不要。自分が何をしてきて、何ができるかを語る
  • 志望動機は「私は〜」から始める。主語を自分にする
  • 質問には暗記ではなく自分の言葉で。不完全でも自然さが勝つ
  • 落ちても自分のせいとは限らない。「ご縁」の要素は確実にある

あなただからこそ来てほしい、という会社は必ずあります。視野を広く持って、あとは動くだけです。

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