製造業で内定取り消しを経験した僕の話|立ち直り方と、規模10倍の会社へ内定するまで
半導体メーカー5年 → CAD設計13年目の現役製造業エンジニア。新卒時に内定取り消しを経験し、規模10倍の会社へ再内定した過去あり。製造業キャリアのリアルを発信中。
「内定を取り消されました」
23歳の春、社長室で告げられたその一言で、僕の就職活動は5月に振り出しに戻りました。
地元の製造業で働きたい
そう決めて10月から動き、数十社にエントリーし、ようやくつかんだ内定。
それを失った瞬間、頭の中が真っ白になったのを今でも覚えています。
ただ、結論から言うと――
僕はそこから1ヶ月で、規模10倍の製造業に再内定しました。そして気付けばその会社で半導体に5年、CAD設計に13年と、製造業の中でキャリアを積み続けています。
この記事では、内定取り消しを経験した僕が 「何を間違えたのか」「どう立ち直ったのか」「13年後の今、当時の自分に伝えたいこと」 を、製造業を目指す方に向けて書きます。
この記事でわかること
- 製造業の内定取り消しが起こる「現実的な理由」
- 僕が取り消された本当のきっかけ(採用担当の本音)
- 内定取り消し後すぐにやるべき3つの行動
- 規模10倍の会社に内定するためにやった具体的な戦略
- 13年たった今だから言える、当時の自分への教訓
結論:内定取り消しは「終わり」ではなく「視野を広げるきっかけ」だった
先に結論です。
製造業の内定取り消しは、確かにメンタル的にしんどい出来事です。
ただ、「就活市場における自分の見え方」が一気に分かる出来事でもあります。
僕の場合、取り消されたことで「地元の中小製造業しか見ていなかった視野の狭さ」と「煮え切らない態度を企業に見抜かれていた事実」に気付けました。
ここを軌道修正したからこそ、規模10倍の会社に1ヶ月で内定できた、というのが僕の実感です。
僕が内定取り消しになった理由は「煮え切らない態度」だった
新卒・地元の製造業を志望していた
僕が就活していたのは2014年卒の代。当時は12月解禁ですが、実質10月にはリクナビ・マイナビが動き始めていました。
僕の志望はシンプルで、地元の製造業でものづくりをしたい。
業界が絞れていたので動きは早く、年内に合同説明会3回、年明けから個別の企業説明会へ。書類で落ちることが多かったものの、4月時点で10社受け、うち2〜3社が2次・3次まで進んでいる状態でした。
そして5月初旬、選考が最後まで進んだ100名規模の中小製造業から内定の電話を受けます。
5月に内定、その直後の「ある一言」
採用担当からの電話で内定を告げられた瞬間、僕は素直に嬉しかった。ただ同時に、こうも思っていました。
「もっと規模の大きい会社で選考が進んでいる。本当にここで決めていいのか?」
そう迷っていたところに、採用担当からこう聞かれます。
僕の答えは正直すぎました。
今振り返ると――ここが分かれ道でした。
1週間後、社長室で告げられた取り消し
内定承諾書を提出して1週間。「今から会社に来てほしい」と電話があり、向かった先の社長室で、専務と社長から告げられた言葉がこれです。
採用担当に伝えた「他社も最後までやりたい」という一言が、そのまま経営層に共有されていたのです。中小製造業は、1人の採用が会社の未来に直結します。
「第一志望じゃない人材」を採るほどの余裕はなかった、というのが本音だったのでしょう。
13年たった今だからわかります。当時の僕の対応は、企業から見ればリスクでしかなかった。
立ち直り方|内定取り消し直後にやって良かった3つのこと
ここからが本題。同じ立場の方は、次の3つだけ覚えて帰ってください。
① 家族に「事実だけ」を話す
僕は車で帰る道中、母親に電話しました。母の返答はこれだけ。
過剰な励ましも、原因追及もなかった。あの距離感が一番ありがたかったです。
もし保護者の方がこの記事を読んでいるなら、「頑張れ」よりも「事実を受け止めて、見守る」のほうが効くことが多い、と当事者として伝えておきます。
② 情報源を一気に切り替える
5月時点でリクナビ・マイナビは「採用終了」の表示が増えていました。ここで諦めず、情報源を切り替えたのが転機です。
具体的には、
- 大手就活サイト → ハローワーク・地方紙の求人欄
- 都道府県の合同説明会 → 東京の合同説明会
- 機械系のみ → 機械寄りの電子・化学も視野に
このうちハローワークと地方紙の求人は、当時の就活生はほぼ見ていません。だからこそ競争が薄く、地元優良企業の求人が眠っていることが多い、と今でも思っています。
③ 「行動の閾値」を下げる
「ダメ元で動く」を意識的に増やしました。
落ちる前提でいいから説明会に行く。微妙な募集要項でもとりあえずエントリーする。1ヶ月で動けた量が、3月までの動き方の倍以上になっていた感覚があります。
規模10倍の会社に内定するまで|実際にやった戦略
県外の合同説明会に飛び込んだ
1ヶ月後、東京で開催された合同説明会に飛び込みました。
結論からいうとそこで受けた企業はすべて落ちました。
それでも――「県外もアリだ」と腹落ちしたのが大きい。地元縛りを外したことで、求人を見たときの選択肢が体感3倍になりました。
「機械系(仮)」のような曖昧な募集を狙った
6月中旬、就活サイトで見つけたのが化学・電気系がメインの企業の説明会。よく読むと「機械系学生対象の日もあり」という小さな注記がありました。
正直、メイン募集ではないので期待薄。でも、メインじゃないからこそ志望者は少ない。ダメ元で参加しました。
このタイミングで偶然「機械系が必要な部署で人手が足りない」という会社側の事情とマッチ。「面接で出会った役員が、たまたまその部署の人だった」くらいの噛み合い方でした。
1ヶ月で内定。規模は10倍に
選考フローは、説明会 → 書類選考(履歴書+筆記+作文)→ 面接2回。最初の説明会から内定までおよそ1ヶ月でした。
100人規模の会社から、1000人規模の会社へ。表面的には「規模10倍」ですが、本質はそこじゃありません。
「合わない会社で消耗する未来」ではなく「自分を必要としてくれる会社」を選び直せたことが、その後の13年の製造業キャリアにつながりました。
13年経った今、22歳の自分に伝えたい3つのこと
① 内定承諾書には法的拘束力がないが、態度は見られている
「承諾書を出したのに他社を受けるのは裏切りでは?」と当時の僕は悩みました。
法的に言えば、内定承諾書に法的拘束力はなく、入社直前まで辞退する権利は労働者側にあります(民法627条)。逆に企業側も合理的な理由があれば取り消せます。
ただし――法的にOKだから態度に出していい、わけではない。僕が取り消されたのは、まさにここでした。
中小製造業では1人の採用が会社の未来に直結する。「本気でうちに来たい」と感じさせることが、内定を維持するための最低条件です。
② 「視野」の広さは、新卒時より転職時のほうがずっと重要
新卒のときは「地元×機械系」に絞ったから内定取り消しでパンクしました。
転職活動になると、業界・職種・勤務地・雇用形態・年収レンジと、変数がさらに増えます。1社で消耗するより、複数のエージェントから情報を取って比較するほうが圧倒的に効率がいい、というのが13年やってきての結論です。
僕自身、5年後に2社目へ転職したとき、大手転職サイトで偶然見つけた東証プライム企業に応募して、年収300万台→500万超になりました。視野を広げるだけで、選択肢は何倍にもなります。
③ 「成り行きに任せろ」が、実は一番強い
僕は内定取り消しの後、無理に計画を立てるのではなく、「動ける方向に動く」ことを意識しました。
東京の合同説明会で全落ちしたけど、「県外もアリ」と気づけた。化学系メインの企業に機械系で飛び込んだら、偶然ニーズがマッチした。先輩3人が辞めたタイミングで転職を決意した。
準備だけしておけば、タイミングが来たとき動ける。うまくいくときは意外とトントン拍子で事が進む。
これは新卒就活でも、転職活動でも、人生全般でも変わらない真理だと、13年経った今は思っています。
内定取り消し後にやるべき、現実的な次の一手
内定取り消しを経験した直後は、何から手をつけていいかわからなくなります。
僕の経験から言うと、「まず情報が入る状態を作る」のが最優先です。精神的にきつい状態で判断力は落ちているので、自分一人で求人を選別するよりも、プロの力を借りた方が効率的です。
新卒・既卒・第二新卒、いずれの場合も「まず登録」
新卒で内定取り消しの場合、大学のキャリアセンターに即相談。加えて、転職エージェント・就活エージェントに登録して「情報が勝手に入ってくる状態」を作ってください。
既卒・第二新卒なら、なおさらエージェント活用が有効です。書類の書き方から面接対策までサポートしてくれるので、一人で闇雲に動くより結果が出やすい。
製造業に絞っているなら、製造業特化の転職サービスを使うべき
「ものづくりがしたい」という軸が決まっているなら、製造業に強い転職サービスを使った方が求人のマッチ度が圧倒的に高いです。
僕が実際に使った転職サービスの比較は、以下の記事にまとめています。
「新卒・既卒・20代・経験者」までタイプ別に本音で比較しました。
1社だけに絞らず、特化型1つ+総合型1つの2サイト並行登録が定石です。視野を広げる意味でも、複数のサービスから情報を取る方が結果的に良い選択ができます。
PICK UP
内定取り消しからリスタートして
年収300万→500万超になった転職体験談
新卒で100名規模の中小 → 1000名規模の半導体メーカー → 5000名規模の東証プライム企業。
「視野を広げる」だけで人生が変わった全記録です。
まとめ|諦めなければ、結果は後からついてくる
13年たって振り返ると、内定取り消しは「終わり」ではなく、自分の就活の弱点を可視化してくれた出来事でした。
- 第一志望と決めきれない態度は、企業に必ず伝わる
- 情報源と地域・業界の幅を変えれば、選択肢は数倍になる
- 「ダメ元で動く」量が、最後に結果を決める
- 準備しておけば、タイミングが来たとき動ける
今、内定を取り消されてこの記事を読んでいる方へ。
諦めなければ、結果は後からついてきます。少なくとも僕はそうでした。次の一歩を踏み出すのに、登録だけならノーリスクです。
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