プログラミング学習

ゼロから学ぶPython #2 Python標準ライブラリ入門【便利な機能を使ってみよう】

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Pythonが人気な理由と、標準ライブラリの魅力

Pythonが世界中で人気な理由の一つは、標準で豊富なライブラリが揃っている点にあります。
外部ライブラリをインストールしなくても、日付操作、乱数生成、ファイル操作、数学関数など、多くの便利な機能がすぐに使えるのが特徴です。

これらの「標準ライブラリ」は、Pythonをインストールした瞬間から使えるため、初心者でも安心して学習を始められます。

本記事では、「まず覚えておくと役立つ」標準ライブラリを厳選し、初心者でもすぐに試せるサンプルコード付きでわかりやすく解説します。
ぜひコピー&ペーストで実行し、動きを確かめながら学んでみてください。

Python標準ライブラリとは?

標準ライブラリとは、Python本体と一緒にインストールされる「便利なツール集(モジュール)」のことです。
追加のインストール作業なしで使えるため、環境構築に不慣れな初心者でもスムーズに学習を進められます。

ファイル操作、日時計算、文字列操作、テスト、データ処理など、日常的なプログラミングでよく使う機能が最初から用意されています。
外部ライブラリを使う前に「標準で解決できないか?」を確認する習慣をつけると、無駄な依存を減らして開発の安定性と生産性を高められます。

筆者も最初はライブラリのインストールでエラーに悩まされましたが、標準ライブラリを活用するようになってから、よりスムーズにコードを書けるようになりました。

① datetime(日時の操作)

日付や時刻の取得・整形・差分計算を行うためのライブラリです。
日報の作成やデータのログ記録など、実務でも頻繁に使われます。タイムゾーンやフォーマットにも対応可能ですが、ここでは基本の使い方を紹介します。

現在日時の取得・表示

from datetime import datetime, timedelta, date

# 現在日時を取得
now = datetime.now()
print("現在日時:", now)

# 日付フォーマット
print("YYYY-MM-DD 形式:", now.strftime("%Y-%m-%d"))
print("YYYY/MM/DD HH:MM:", now.strftime("%Y/%m/%d %H:%M"))

# 日付の加減算
tomorrow = now + timedelta(days=1)
print("明日:", tomorrow.strftime("%Y-%m-%d"))

Colabでの実行結果
datetime実行結果

日付差分(経過日数)

from datetime import date

d1 = date(2025, 9, 1)
d2 = date(2025, 9, 15)
diff = d2 - d1
print("差分(日):", diff.days)  # 14

datetimeは日付の「表示(formatting)」と「計算(timedelta)」が基本。文字列⇄日時の変換にはstrptime / strftimeを使います。

Colabでの実行結果
datetime差分

② random(乱数の生成)

ゲームやテストデータ作成、ランダム抽選などに使われる便利なライブラリです。
Pythonの`random`は、シンプルで使いやすく、初学者にも人気があります。

import random

# 0.0以上1.0未満の乱数
print(random.random())

# 整数の乱数(1〜6のサイコロ)
print(random.randint(1, 6))

# リストからランダムに選ぶ
items = ["りんご", "みかん", "バナナ"]
print("選ばれた果物:", random.choice(items))

# リストをランダムにシャッフル
random.shuffle(items)
print("シャッフル後:", items)

Colabでの実行結果
random実行結果

暗号やパスワード生成など、セキュリティが重要な乱数を扱う場合は secrets モジュールを使いましょう。

③ os / pathlib(ファイルやフォルダ操作)

ファイル一覧の取得、ディレクトリ作成、パス結合など、OSに依存する処理を行うライブラリです。
Python 3.4以降では、pathlibが読みやすくおすすめです。

フォルダ内のファイル一覧を取得

import os

path = "."  # カレントディレクトリ
for name in os.listdir(path):
    full = os.path.join(path, name)
    if os.path.isfile(full):
        print("ファイル:", name)
    elif os.path.isdir(full):
        print("ディレクトリ:", name)

pathlib を使った例(推奨)

from pathlib import Path

p = Path(".")
for child in p.iterdir():
    if child.is_file():
        print("file:", child.name)
    elif child.is_dir():
        print("dir:", child.name)

# 新しいディレクトリを作る
(Path("sample_dir")).mkdir(exist_ok=True)

WindowsでもMacでも同じように動くのがpathlibの魅力。シンプルなコードでファイル操作を安全に行えます。

④ math(数学的な関数)

平方根、切り上げ・切り捨て、三角関数などを提供するライブラリです。数値処理やデータ分析の下準備などで活躍します。

import math

print("平方根 of 16:", math.sqrt(16))
print("sin(pi/2):", math.sin(math.pi/2))
print("切り上げ ceil(2.3):", math.ceil(2.3))
print("切り捨て floor(2.7):", math.floor(2.7))

高度な数値計算が必要な場合は numpy などの外部ライブラリが便利ですが、まずは math で多くのことが解決できます。

その他、覚えておくと便利な標準ライブラリ

  • json: JSONデータの読み書き(APIや設定ファイルでよく使う)
  • collections: Counterdefaultdictなど便利なデータ構造
  • itertools: 繰り返し処理を効率化するツール群
  • subprocess: 外部コマンドの実行(上級者向け)
  • re: 正規表現(文字列の検索や置換)

これらを少しずつ覚えていくと、「Pythonでできること」が一気に広がります。

まとめ

Python標準ライブラリを使いこなすと、外部ライブラリを導入しなくても、さまざまな課題を短いコードで解決できます。

まずは今回紹介した datetimerandomos/pathlibmath を動かして、どんな場面で使えるか体感してみましょう。

標準ライブラリを理解することは、「自力で問題解決できるエンジニア」への第一歩です。
たくさんAIに質問しながら、自分の手で動かして覚えていきましょう。

 

AIブロガー
筆者:yuki
Python未経験からAIと対話しながらコード作成。副業×自動化×プログラミングの可能性を模索中。 ▷詳細プロフィールはこちら
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